2019年12月5日木曜日

人権集会

人権集会が行われました。
各学年の人権学習の成果を紹介するとともに、学級人権宣言の達成状況のアンケート結果やそれについて学級会で話し合ったことをまとめ、学級の代表者が全校生徒の前で報告しました。
どの学年も、体育祭や合唱コンクールなどの行事を通して仲閒づくりが進み、よりよい集団になりつつあるという成果が報告されました。
その一方で、「周囲の人に迷惑をかけたり、相手が嫌がることを言ったりする人がいる」といった課題も明らかにされました。
課題を抱えている友だちのしんどさに寄り添い、みんなで語り合い、認め合い、支え合い、高め合うことで克服することが可能であることを示し、今後の集団づくりにつなげていくことを共通理解しました。
続いて、生徒会役員による人権劇が行われました。
テーマは「日本代表なのに…」です。
ラグビー・ワールドカップの名場面の動画が上映された後、ステージに数名の生徒が登場して物語が始まりました。
最初はラグビー・ワードカップの思い出について楽しく語り合っていたのですが、一人の生徒が日本代表選手の中に外国人が多くいたことを疑問視する発言をします。
これがきっかけとなってヘイトスピーチが始まってしまい、やがてSNSへの書き込みへと発展…。どうすればいいのでしょうか?
…という内容でした。
ステージ上でヘイトスピーチを繰り広げていた生徒たちの言動について、全校生徒に意見が求められました。
フロアの生徒たちは近くの友だちと真剣に語り合いました。
そして、友だちと語り合ったことをもとにして自分の意見を発表しました。次々と手が挙がってさまざまな意見が出ました。
生徒たちから発せられる反差別への思いを聴いて頼もしく感じました。
多くの人が積極的に意見を発表してくれたおかげで、みんなで人権問題に取り組んでいこうという姿勢が体育館全体に広がっていきました。
大人(教師)が考えている以上に、現在の子どもたちには外国人や異文化への抵抗がなく、健全な国際感覚が育ってきていることに驚きました。
生徒らの発言を聴きながら、振り返るべきは私たち大人たちではないのかと「ハッ」とさせられました。
生徒会長によるまとめの言葉を紹介します。

ラグビー日本代表の韓国人選手、具智元(グ・ジウォン)選手を知っていますか?
ワールドカップで戦っていたときの彼の言葉を紹介します。
「今、日本と韓国の間でいろいろありますが、韓国人のぼくも日本代表として応援してくれています。本当にいい環境でラグビーをやらせてもらっています。ぼくは日本と韓国の人たちに応援してもらえる。それがとてもありがたいです。ぼくがワールドカップでがんばることで、韓国を好きになる日本の人が増えて、日本を好きになる韓国人が増えれば、これほどうれしいことはありません」
さまざまな国をルーツにもつ選手が集まったラグビー日本代表。
そこには『人種』という考えはないのです。
日本代表チームのスローガンを覚えていますか?
ONE TEAM…ひとつのチーム。
私たち豊中中学校の生徒たちも、互いの人権を尊重し合うONE TEAMになれるように頑張りましょう!

最後に生徒会副会長から全校生徒への呼びかけが行われ、人権集会を終えました。
たいへん素晴らしい人権集会となりました。
生徒会役員や各学年の報告者のみなさん、お疲れ様でした。そして、積極的に発言をしてくれたみなさん、ありがとうございました。
今後もみんなで語り合える人権学習をめざしていきましょう!